「またこのページ?」
子供と絵本を読んでいると、毎回同じページで止まることはありませんか?
最初から最後まで読んであげようと思っているのに、
ペラペラ……
とページをめくっていた子供が、あるページに来るとピタッと止まる。
そして、
「ここ!」
と指差したり、そのページだけ何度も見たりする。
親としては、
「そんなにこのページが好きなの?」
「ちゃんと最後まで読んだほうがいいんじゃない?」
「同じところばかり見るけど大丈夫?」
と、ちょっと不思議に思うかもしれません。
でも、子供が絵本の同じページばかり見るのは、決して珍しいことではありません。
むしろ、そのページに子供なりの「気になるもの」や「好きなもの」がある可能性があります。
この記事では、子供が絵本の同じページを繰り返し見る理由と、親はどのように付き合えばいいのかを紹介します。
結論:同じページばかり見るのは「そこが気になる」からかもしれません
まず結論です。
子供が絵本の同じページばかり見るのは、
「そのページに興味があるから」
というシンプルな理由が考えられます。
例えば、
- 好きな動物が出てくる
- 好きな乗り物が描かれている
- 知っているものを見つけた
- 面白い表情のキャラクターがいる
- 色や形が気になる
- その場面が面白い
- 親とのやり取りが楽しい
などです。
大人からすると同じ絵でも、子供にとっては見るたびに新しい発見があるのかもしれません。
子供が同じページばかり見る7つの理由
1.好きなものが描かれている
一番分かりやすいのがこれです。
そのページに、
- 犬
- 猫
- 電車
- 車
- 食べ物
- 虫
- 恐竜
- キャラクター
など、子供が好きなものが描かれているのかもしれません。
例えば電車が大好きな子なら、絵本の中で電車が出てくるページだけを何度も見たがることがあります。
大人からすると、
「また電車のページ?」
ですが、子供にとっては、
「ここに大好きな電車がある!」
という特別なページなのです。
2.そのページに「発見」がある
同じページを何度も見ているからといって、毎回同じものだけを見ているとは限りません。
最初は大きな犬だけを見ていたけれど、次は背景の家に気づく。
その次は木の上の鳥を見つける。
さらに次は小さな虫に気づく。
というように、見るたびに新しいものを発見していることがあります。
大人なら一瞬で全体を見渡せる絵でも、子供にとっては細かいところまで見るのに時間がかかります。
だからこそ、
「また同じページ」
ではなく、
「今回は何を見つけたのかな?」
と考えてみると面白いかもしれません。
3.親とのやり取りが楽しい
絵本そのものだけではなく、そのページで親と話すことが楽しい場合もあります。
例えば、
「これ何?」
と聞いたら親が、
「りんごだね」
と答えてくれる。
子供が、
「りんご!」
と言う。
親が、
「赤いね」
と返す。
こうしたやり取りが楽しくて、同じページに戻ってくることがあります。
つまり、子供が好きなのは絵だけではなく、
「このページを見るとママやパパと楽しく話せる」
という時間なのかもしれません。
4.そのページだけ内容を覚えている
何度も同じ絵本を読んでいると、子供は意外なほど内容を覚えています。
特にお気に入りのページなら、
「ここに○○がいる」
「次は○○が出てくる」
と分かっていることがあります。
そして、自分からそのページを開いて、
「ここ!」
と教えてくれる。
これは、絵本をただ眺めているだけではなく、内容を記憶して楽しんでいる可能性もあります。
5.繰り返すことが安心につながる
子供は「いつも同じ」ということを好む場合があります。
同じ絵本。
同じ歌。
同じ遊び。
同じページ。
大人からすると、
「また?」
と思うことでも、子供にとっては、
「知っている」
「次に何が起きるか分かる」
という安心感があります。
特に寝る前など、毎日の決まった時間に絵本を読む場合は、同じページや同じ絵本を繰り返すことが、心地よい習慣になっていることもあります。
6.そのページの絵が面白い
理由は意外と単純かもしれません。
「顔が面白い」
「色がきれい」
「動物のポーズが変」
「食べ物がおいしそう」
など。
大人には普通に見える絵でも、子供にはツボに入ることがあります。
子供が同じページを見て笑っているなら、
「ここに何か面白いものがあるんだな」
と一緒に探してみるのも楽しいでしょう。
7.まだ次のページへ進みたくない
これもあります。
お気に入りのページを、
「もう少し見たい」
と思っているのかもしれません。
大人は「次へ、次へ」と進めたくなりますが、子供はそのページに留まっていたい。
そんなときは、無理に先へ進めなくてもいいでしょう。
同じページばかり見ても大丈夫?
基本的には、子供が楽しそうに見ているのであれば、過度に心配する必要はありません。
絵本は、
「最初から最後まで順番通りに読む」
だけが正しい楽しみ方ではありません。
お気に入りのページだけ見る。
同じページを何度も見る。
途中から読む。
最後のページから見る。
自分でページをめくる。
逆さまにして見る。
子供は大人が考える以上に自由な方法で絵本を楽しみます。
むしろ、子供が何度も見たくなるページがあるということは、それだけ絵本の中に興味を引かれるものを見つけているということでもあります。
「もう次に行こう」と言わなくてもいい
親としては、
「同じところばかりじゃなくて、次を読もう」
と言いたくなることがあります。
でも、子供がそのページを楽しんでいるなら、少し付き合ってあげるのもおすすめです。
例えば、
「何がいる?」
「この子、何してるのかな?」
「赤いものどれ?」
など、子供が興味を持っているものについて話してみましょう。
そうすると、同じページでも会話がどんどん広がります。
同じページを何度も見るときのおすすめの声かけ
子供が同じページを開いたら、こんな声かけもできます。
「何が好きなの?」
「このページの何が好きなの?」
と聞いてみる。
まだ言葉で説明できない年齢なら、指差すだけでも構いません。
「これ何かな?」
子供が見ているものを指して、
「これは何かな?」
と聞いてみる。
答えられなくても問題ありません。
親が、
「これは猫だね」
と教えてあげてもいいでしょう。
「またここだね!」
少し大きな子供なら、
「またこのページだね。好きなんだね」
と声をかけるだけでもいいでしょう。
「好き」という気持ちを否定せず、受け止めてあげることが大切です。
同じページを見ることから、子供の「好き」が分かる
実は、子供が何度も見るページには、その子の興味が隠れていることがあります。
例えば、
動物のページばかり見る
→ 動物が好き
乗り物のページばかり見る
→ 車や電車が好き
食べ物のページばかり見る
→ 食べ物に興味がある
人物の表情をよく見る
→ 顔や感情に興味がある
細かい背景を探す
→ 小さなものを見つけるのが好き
というように、子供の「好き」を知るきっかけになります。
その興味をきっかけに、別の絵本を選んでみるのもいいでしょう。
例えば電車のページが好きなら、次は電車の絵本を選んでみる。
動物が好きなら、動物がたくさん出てくる絵本を選ぶ。
そんなふうに、子供の興味を次の絵本につなげることができます。
「同じページばかり」は「集中できていない」の反対かも?
面白いのは、子供が同じページを何度も見るということは、
そのページにはそれだけ集中している
とも考えられることです。
「絵本を最後まで読む」という大人の基準ではなく、
「一つのページをじっくり見る」
という見方をすると、印象が変わります。
大人なら数秒で通り過ぎるページを、子供は何度も見ている。
それだけ興味を持っているということです。
こんな場合は絵本の「内容」ではなく、子供の様子全体を見る
同じページを繰り返し見ることだけで、何か問題があると判断する必要はありません。
もし子供の発達について気になることがある場合でも、絵本の一つの行動だけでは判断できません。
絵本以外の場面での、
- 遊び方
- コミュニケーション
- 言葉
- 人との関わり
- 日常生活での様子
なども含めて見ることが大切です。
他にも気になることが重なっている場合には、保育士さんや小児科など身近な専門家に相談してみてもいいでしょう。
同じページばかりでも、無理に変えなくて大丈夫
「せっかく買った絵本だから、全部読んでほしい」
と思う親の気持ちはよく分かります。
でも、子供が興味を持った場所があるなら、そこを一緒に楽しむのも絵本の時間です。
今日は同じページだけ。
明日は最後まで読む。
また別の日は、最初のページだけ。
それでも構いません。
絵本の読み聞かせに「こうしなければいけない」というルールはありません。
子供が楽しめているなら、その楽しみ方を大切にしてあげましょう。
まとめ:同じページばかり見るのは、そのページが「お気に入り」なのかも
子供が絵本の同じページばかり見る理由には、
- 好きなものが描かれている
- 新しいものを発見している
- 親とのやり取りが楽しい
- そのページの内容を覚えている
- 繰り返すことに安心感がある
- 絵や場面が面白い
- まだ次のページに進みたくない
などがあります。
そのため、
「同じページばかり見る=おかしい」
と考える必要はありません。
むしろ、
「このページの何がそんなに好きなんだろう?」
と観察してみると、子供の興味や好みが見えてくることがあります。
「またここ?」
ではなく、
「このページ好きなんだね」
と一緒に楽しんでみる。
それだけでも、絵本の時間はもっと面白くなるかもしれません。
そして、子供が同じページを何度も開くのなら、そのページにはきっと、大人にはまだ分からない子供なりの「お気に入り」があるのでしょう。
絵本は最後まで読み切ることが目的ではありません。
子供が「もっと見たい」と思える場所がある。
それも、絵本を楽しめている大切なサインの一つなのではないでしょうか。
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