「うちの子、絵本の文章を全部覚えてしまった!」
「まだ文字が読めないのに、ページをめくるとセリフを言うのはなぜ?」
子供が同じ絵本を何度も読んでいると、いつの間にか文章を覚えてしまうことがあります。
親としては「こんなに覚えて大丈夫?」と思ったり、「これって記憶力がいいってこと?」と気になったりするかもしれません。
でも、子供が絵本を覚えることは、それほど不思議なことではありません。
お気に入りの絵本を繰り返し聞くことで、言葉や物語の流れ、絵と文章の組み合わせなどを自然に覚えていくことがあります。
今回は、子供が絵本を暗記する理由や、何度も読み聞かせることで楽しめるポイントについて紹介します。
子供が絵本を暗記するのはなぜ?
何度も同じ絵本を読んでいると、子供は少しずつ内容を覚えていきます。
最初は親の声を聞いているだけだったのが、
「このページには○○がいる」
「次はこのセリフ」
「このあと主人公が走る」
というように、物語全体の流れを理解するようになります。
さらに繰り返していくと、文章そのものを覚えてしまうことがあります。
これは、子供が絵本を何度も楽しんでいるからこそ起こる自然な変化です。
まだ文字が読めないのに覚えるのはどうして?
子供が文章を暗記していると、
「まだ文字を読めないのに、どうして?」
と不思議に思いますよね。
実は、絵本を読むときに子供は文字だけを見ているわけではありません。
親の声、絵、ページの順番、物語の展開などを組み合わせて覚えています。
たとえば、あるページに犬の絵があって、親が毎回同じ文章を読むとします。
何度も繰り返しているうちに、
「この絵が出てきたら、この言葉が来る」
と覚えていくことがあります。
つまり、文字を一文字ずつ読んでいるわけではなく、絵や音、物語の流れと結びつけて覚えているのです。
「暗記=丸暗記」ではない
子供が絵本を覚えているとき、単純に文章だけを記憶しているとは限りません。
物語の流れを理解したうえで、次に何が起こるのかを予測していることもあります。
たとえば、
「このページの次は○○が出てくる」
とページをめくる前に言えるなら、絵本の構成や物語の流れを覚えているのでしょう。
これは、ただ文章を覚えているだけとは少し違います。
子供にとって「知っている」が楽しい
大人は、映画や本の結末を知ってしまうと、新鮮さがなくなったと感じることがあります。
しかし子供の場合は、逆に「知っていること」が楽しい場合があります。
「次はどうなるの?」
ではなく、
「次はこうなる!」
と予測できるからです。
そして実際にその通りになると、
「やっぱり!」
という喜びがあります。
この感覚が、同じ絵本を何度も読みたくなる理由の一つになっているのかもしれません。
親より先にセリフを言うのも成長のサイン
読み聞かせをしていると、
「次のページの文章を子供が先に言ってしまう」
ということがあります。
これはよくある光景です。
親が、
「むかしむかし……」
と読み始めると、
子供が続きを言う。
そんなやり取りができるようになると、子供が物語の流れをしっかり覚えていることがわかります。
「次は何だっけ?」
と聞いてみると、意外と長い文章を覚えていることもあります。
絵本を暗記すると言葉に触れる機会が増える
同じ絵本を繰り返し読むと、同じ言葉を何度も聞くことになります。
たとえば、
「大きい」
「小さい」
「走る」
「飛ぶ」
など、物語の中に出てくる言葉を繰り返し聞くことで、言葉と場面を結びつけやすくなります。
特に子供が「この言葉が好き」というお気に入りのフレーズを見つけると、その部分だけ何度も言うこともあります。
絵本のフレーズを日常生活で使うことも
絵本を何度も読んでいると、覚えた言葉を日常生活で使い始めることがあります。
例えば、絵本の中に、
「いってきます!」
というセリフがあれば、出かけるときに同じ言葉を使うようになることがあります。
このように、絵本で覚えた言葉が実際の生活につながることもあります。
絵本を暗記することで「読む楽しさ」が増える
文章を覚えた後も、絵本の楽しみがなくなるわけではありません。
むしろ、
「今日は自分で読んでみる」
という楽しみ方ができるようになります。
文字がまだ十分に読めなくても、覚えている文章を声に出して読むことで、まるで自分が絵本を読んでいるような体験ができます。
親が読み聞かせをするだけでなく、子供が「読んであげる側」になることもあります。
子供に絵本を読んでもらおう
お気に入りの絵本をかなり覚えているなら、
「今日は○○ちゃんが読んでくれる?」
とお願いしてみるのもおすすめです。
もちろん、文字を正確に読めなくても問題ありません。
絵を見ながら、
「ここでは○○が出てきて……」
と自分なりに話してくれれば、それだけでも楽しい時間になります。
親が聞き役になることで、子供自身が物語を楽しむ機会にもなります。
ページをめくる順番まで覚えることも
何度も同じ絵本を読んでいると、子供はページの順番まで覚えることがあります。
「この絵の次はこのページ」
とわかっているため、親より先にページをめくることもあります。
「まだ読んでないよ!」
と止めたくなるかもしれませんが、子供にとってはこれも絵本の楽しみ方の一つです。
ときには、子供にページをめくる役を任せてみるのもよいでしょう。
絵本を暗記したら別の本に変えるべき?
「もう全部覚えたから、次の絵本にしたほうがいいのかな?」
と思うこともありますよね。
でも、無理に変える必要はありません。
お気に入りの絵本を繰り返し読むことには、それなりの楽しさがあります。
同じ本を読みながら、
「この絵は何?」
「誰がいる?」
「次はどうなる?」
など、少し質問を変えてみるだけでも、新しい楽しみ方ができます。
新しい絵本も少しずつ取り入れてみよう
もちろん、新しい絵本を読むことも楽しい経験になります。
おすすめなのは、
お気に入りの絵本+新しい絵本
という組み合わせです。
例えば、
「いつもの絵本を1冊読んだら、新しい絵本を1冊読もう」
という方法なら、子供も受け入れやすいかもしれません。
ただし、子供が「今日はいつもの本だけ!」という日があっても、無理に変える必要はありません。
親が同じ絵本に飽きたら?
子供は何度でも楽しめても、親は同じ絵本に飽きてしまうことがあります。
これは仕方のないことです。
そんなときは、
- 今日は1回だけ読む
- 子供に読んでもらう
- 短い絵本にする
- 読み方を変えてみる
- 新しい絵本を1冊提案する
など、無理のない方法を試してみましょう。
読み聞かせは、親が疲れ切ってしまうまで頑張る必要はありません。
子供が絵本を覚えるときに大切なこと
子供が絵本を覚えたとき、
「すごいね!」
と褒めるのももちろんよいですが、それだけで終わらせなくても大丈夫です。
例えば、
「この場面、誰がいる?」
「次はどうなる?」
「○○はどこにいる?」
などと聞いてみると、子供が物語について話してくれるかもしれません。
ただし、質問ばかりになると子供が「テストされている」と感じることもあります。
あくまで一緒に楽しむことを意識しましょう。
「覚えたこと」より「楽しんでいること」が大切
子供が絵本を覚えると、
「記憶力がいい!」
「もっと覚えさせよう!」
と思うかもしれません。
でも、絵本の時間では、無理に暗記させる必要はありません。
子供が楽しんで何度も読んでいるうちに、自然と覚えていくことがあります。
だからこそ、
「覚えさせるために読む」のではなく、「楽しんで読んでいたら覚えていた」
くらいの感覚でよいでしょう。
同じ絵本を何度も読むことにも意味がある
以前の記事でも紹介したように、子供が同じ絵本を何度も読んでほしがるのには理由があります。
「もう一回!」
という言葉の裏には、
- 物語が好き
- 次の展開を知っているのが楽しい
- 親と一緒にいたい
- 覚えた言葉を使いたい
- 自分で物語を再現したい
といった気持ちがあるのかもしれません。
そのため、同じ絵本を何度も持ってきても、「また?」と否定する必要はありません。
よくある質問
Q. 子供が絵本を丸暗記するのは珍しいことですか?
お気に入りの絵本を繰り返し読んでいる子供では、文章や展開を覚えることがあります。
特別なことというより、繰り返し楽しんでいる結果として起こることがあります。
Q. 絵本を暗記したら、もう読まなくてもいいですか?
覚えた後でも楽しめます。
子供自身に読んでもらったり、親子で一緒にセリフを言ったりするなど、楽しみ方を変えてみましょう。
Q. 同じ絵本ばかりで大丈夫?
お気に入りの絵本を繰り返すこと自体は問題ではありません。
新しい絵本も、子供が興味を持ったタイミングで少しずつ取り入れてみましょう。
Q. 暗記させるために何度も読むべきですか?
暗記を目的にする必要はありません。
子供が楽しんでいるうちに、自然と覚えていくことがあります。
まとめ|絵本を覚えるのは「好き」が積み重なった結果
子供が絵本の文章を覚えてしまうのは、何度もその絵本を楽しんでいるからこそ起こる自然なことです。
同じ絵本を繰り返し読むことで、
- 物語の流れを覚える
- 次の展開を予測する
- 言葉を繰り返し聞く
- 絵と言葉を結びつける
- セリフを声に出して楽しむ
- 自分で物語を再現する
といった楽しみ方ができます。
「全部覚えちゃったから、もう読む必要はない」と考える必要はありません。
むしろ、覚えたからこそ、今度は子供自身が絵本を読んでくれるという新しい楽しみ方が始まることもあります。
そして何より大切なのは、子供がその絵本を好きだということ。
「また同じ本?」
と思う日があっても、無理のない範囲で一緒に楽しんでみてください。
いつか子供が、
「今日は僕が読んであげる!」
と言ってくれる日が来るかもしれません。
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